中国 特許 中国 商標 中国 著作権

Tel: 03-3539-1207
Mail: sinda@sindatokyo.com
   
【個人情報保護方針】
【サイトマップ】

中原信達日本事務所
住所:〒105-0001
東京都港区虎ノ門2-7-16ビュロー虎ノ門301号室
TEL:03-3539-1207
FAX:03-3539-1208
E-Mail:
sinda@sindatokyo.com

 
  中原信達特許事務所 > ニュースレター〔バックナンバー〕 > 2007.04


2007年4月  

中国での発明、職務発明及び権利の譲渡について

  日本企業が中国への進出が増加するに伴い、日中両国にわたる発明についての出願の問題、又は、発明に関する権利の譲渡についてのご質問が多く寄せられました。今回のニュースレターでは@中国の企業が発明をした場合の出願、A中国企業での職務発明B中国企業から日本企業への特許を出願する権利、出願権及び特許権の譲渡の3つに分けて解説いたします。

 中国の企業が発明をした場合の出願について
 中国の法人或は中国の個人が中国国内で考案した発明の第1出願国は中国ですか?
 はい、そうです。中国の法人又は個人が中国国内で完成した発明創造について、もし出願人が中国の法人又は個人である場合には、まず中国知識産権局に出願してからでないと、外国に出願できません。(特許法第20条)

 中国にある法人の概念とは、日本の会社の子会社や日本の会社が出資した現地法人も、中国の法人に含まれますか?
 含まれます。ここでいう、中国の法人とは、中国の法律によって設立された全ての法人を指すので、日本の企業が中国の会社法に従って設立した子会社や現地法人も含まれます。ですから、中国にある日本の会社の子会社や日本の会社の現地法人で発明が完成したときは、中国を第1出願国とし、外国へは中国出願の後になります。

 日本の親会社と中国にある子会社と共同で発明した時は、中国を第1出願国にしなければなりませんか?
 場合によって異なります。特許法第20条には、「中国の法人又は個人が中国国内で完成した発明創造を外国で特許出願する場合は、まず国務院特許行政部門に特許出願し、その指定した特許代理機関に委託して処理し、かつこの法律の第4条の規定を遵守しなければならない」と規定しています。従いまして、もし中国の子会社が発明を完成した場合は、中国が第1出願国になります。もし日本の親会社が発明を完成した場合は、中国を第1出願国にする必要はないです。

 中国が第1出願国になった場合、中国で出願した翌日に日本で出願することは可能ですか?
 文字の上からは、特許法第20条に違反していないように見えますが、中国に出願した翌日に日本に出願することは第20条の立法の主旨に違反することになります。第20条の立法の主旨とは、国の安全や重大な利益に関わる秘密が外国に流出することを防ぐことにあります。出願した翌日では、発明の技術内容がこうした国家機密に関係していないかどうかの審査を完了することは不可能です。従いまして、日本の特許庁に出願できるのは、中国知識産権局(中国特許庁)が中国出願を受理し、国家機密の有無を審査した後(方式審査にあたります。出願から審査終了まで約4ヶ月かかります)になります。

 中国の企業における職務発明について
 日本の親会社と中国の子会社で共同発明をしました。この場合、中国の子会社で行った発明も職務発明に入りますか?
 場合によって異なります。特許法第6条には、「職務発明とは、所属先の職務を遂行し又は主に所属先の物質・技術的条件を利用して完成された発明創造は職務発明創造とする」と規定されています。特許法第6条の規定から、中国の特許法が規定する職務発明と日本で認識されている職務発明とは、相違点があることが分かります。
中国における職務発明の定義は、以下のいずれかの条件を満たす場合です。
@ 所属先の職務を遂行する。
A 主に所属先の物質・技術的条件を利用して完成された発明創造
(所属先の物質には、資金、設備/装置、部品、原材料、或は非公開の技術資料が含まれます)

 日本の親会社から中国の子会社に派遣している日本人が職務発明をしました。このとき、特許を出願する権利は誰に帰属しますか?
 場合によって特許を出願する権利の帰属先が異なります。特許法第6条には、「職務発明の特許出願の権利は所属先に帰属し、出願が認可された後、所属先を特許権者とする。(中略)所属先の物質・技術的条件を利用して完成された発明創造であって、所属先と発明者又は考案者間に契約があり、特許出願の権利及び特許権の帰属について取り決めがあるものは、その取り決めに従う」と規定されています。特許を出願する権利の帰属先は以下のようになります。
@ 所属先の職務として完成させた発明創造物 ⇒ 特許を出願する権利は所属先に帰属します。もし、日本の親会社から中国の子会社に派遣している日本人が中国の子会社の職務として発明創造物を完成させた時は、特許出願の権利は中国の子会社に帰属します。
A 主に所属先の物質・技術的条件を利用して完成された発明創造 ⇒ 所属先と発明者の間に契約がない場合は、特許を出願する権利は所属先に帰属します。もし所属先と発明者の間に契約があるときは、特許を出願する権利は契約の取り決めに従います。日本の親会社から中国の子会社に派遣している日本人が主に中国の子会社の物質・技術的条件を利用して発明創造物を完成させ、もし、この日本人と中国の子会社に契約がない時は、特許を出願する権利は中国の子会社に帰属します。もし、契約があるときは、契約の取り決めに従います。


 中国企業から日本企業へ出願権及び特許権を譲渡する場合について
 中国の会社から日本の会社に出願権と特許権を譲渡することは可能ですか?
 国務院の関係する主管部門の許可或は登録証を得ることができた場合は可能です。(特許法第10条)。中国の企業から日本の企業へ出願権と特許権を譲渡するには、特許法第10条以外に、技術輸出入管理条例も関係します。これは、中国の会社から日本の会社に特許を出願する権利の譲渡は、技術輸出にあたるためです。だいたい以下の3つのケースに分かれます。
@ 技術内容が輸出禁止技術のとき ⇒ 譲渡できません。
A 技術内容が輸出制限技術のとき ⇒ 許可を得た後、譲渡できます。
B 技術内容が自由輸出技術のとき ⇒ 技術輸出契約登録手続きを行い、技術輸出契約登録証を得た後、譲渡できます。

中国の会社から日本の会社へ特許を出願する権利の譲渡は、どのような官庁で手続きが必要ですか?
 商務部で手続きします。
@ 制限技術は国の商務部で審査認定手手続きが必要です。
(詳しくは、技術輸出入管理条例第34条〜第38条を御参照下さい)
A 自由輸出技術は、各省市の商務局での登録手続きが必要です。
(詳しくは、技術輸出入管理条例第39条〜第41条を御参照下さい)

 自由輸出技術を中国の子会社から日本の親会社に譲渡する時は、どのような書類が必要ですか?
 国務院の外経貿主幹部門に登録するために、下記の3点の書類提出が必要です。
@ 技術輸出契約登録申請書
A 技術輸出契約副本
B サイン済みの双方の法律的地位を証明する書類
(技術輸出入管理条例第40条)

 手続きにはどのくらい必要ですか?
 上記の書類受理後、3営業日内に登録を行い、登録証を交付することになっています。 (技術輸出入管理条例第41条)


 中国特許法及び技術輸出入管理条例の日本語訳は、下記のホームページで見ることができます。
http://www.jetro-pkip.org/falv/zl/law_pt.htm(中国特許法)
http://www.jetro-pkip.org/falv/qt/law_jcktl.htm(中国技術輸出入管理条例)


 中国での発明を日本へ移す場合には、いろいろな法律や条例が関係しており、ケースによってプロセスが異なります。手続きが必要な際は、特許事務所へ具体的な内容を御相談下さい。

 
ALL RIGHTS RESERVED.  COPYRIGHT SINDATOKYO.COM